○かつらぎ町歴史文化的景観保全条例施行規則

平成28年1月15日

規則第1号

(趣旨)

第1条 この規則は、かつらぎ町歴史文化的景観保全条例(平成27年かつらぎ町条例第39号。以下「条例」という。)の施行に関し、必要な事項を定めるものとする。

(景観保全地区の指定)

第2条 町長は、条例第4条第1項に規定する景観保全地区(以下「保全地区」という。)の指定をしようとするときは、あらかじめ、保全地区の指定案について条例第8条に規定するかつらぎ町景観保全審議会(以下「審議会」という。)の意見を聴いたうえで、当該指定案に係る次に掲げる事項を告示し、当該告示の日から起算して2週間公衆の縦覧に供さなければならない。

(1) 保全地区の名称

(2) 保全地区に指定しようとする土地の区域

(3) 保全地区の指定案の縦覧場所

2 前項の規定による告示があったときは、当該保全地区に係る住民及び利害関係人は、同項に規定する縦覧期間満了の日までに縦覧に供された案について町長に意見書を提出することができる。

3 町長は、保全地区を指定する場合は、その旨及びその区域を告示しなければならない。

4 保全地区の指定は、前項に規定する告示によりその効力を生じる。

5 第1項から前項までの規定は、保全地区の区域の拡張及び縮小並びに保全地区の指定の解除について準用する。

(保全地区における行為の許可)

第3条 条例第5条第1項の許可を受けようとする者は、景観保全地区内行為(変更)許可申請書(様式第1号)を町長に提出しなければならない。

2 前項に規定する申請書には、別表に掲げる図書を添付するものとする。

3 条例第5条第1項の許可を受けた者は、保全地区における行為を完了し、又は中止したときは、速やかに景観保全地区内行為完了(変更)・中止通知書(様式第2号)により町長に通知するものとする。

4 町長は、前項の通知書を受理したときは、必要に応じて検査を行うことができる。

(通常の管理行為等)

第4条 条例第5条第1項に規定する通常の管理行為、軽易な行為その他の行為については、次に掲げるものとする。

(1) 溝、井せき、とい、水車、風車、農業用水槽、林業用水槽又は防火用水槽を新築し、改築し、又は増築すること。

(2) 炭窯、炭焼き小屋、伐木小屋、造林小屋、畜舎、納屋、肥料だめ等を新築し、改築し又は増築すること。

(3) 門、生け垣、その高さが3メートル以下であり、かつ、水平投影面積が30平方メートル以下である小屋等を新築し、改築し、又は増築すること。

(4) 社寺境内地又は墓地において、鳥居、灯ろう、墓碑等を新築し、改築し、又は増築すること。

(5) 漁具整備場、漁具干場、漁舎等を新築し、改築し、又は増築すること。

(6) 条例第5条第1項の許可を受けた行為又はこの条の各号に掲げる行為を行うために必要な工事用の仮設工作物(宿舎を除く。)を新築し、改築し、又は増築すること。

(7) 冠婚葬祭、祭礼、講演会、展示会、音楽会等のため、広告物等を一時的に掲出し、若しくは設置し、又は建築物等に表示すること。

(8) 法令の規定又は保安の目的のため広告物等を掲出し、若しくは設置し、又は建築物等に表示すること。

(9) 森林の育成又は野生鳥獣の保護増殖の目的による広告物等を掲出し、若しくは設置し、又は建築物等に表示すること。

(10) 指導標、案内板その他の当該保全地区の自然を案内し、若しくは解説するもの又は当該保全地区と密接な関係を持つ歴史上の事件若しくは文学作品等について当該保全地区とのかかわりを紹介するために行われる広告物等を掲出し、若しくは設置し、又は建築物等に表示すること。

(11) 地表から2.5メートル以下の高さで、広告物等を建築物等の壁面に掲出し、又は建築物等に表示すること。

(12) 鉄道若しくは軌道の駅舎及び自動車による旅客輸送事業の営業所、停留所若しくは待合所における駅名板、停留所等の標識、料金表又は運送約款若しくはこれに類するものを掲出し、若しくは設置し、又は建築物等に表示すること。

(13) 宅地内の土石を採取すること。

(14) 土地の形状を変更するおそれのない範囲内で、鉱物を採取し、又は土石を採取すること。

(15) 農業の用に供されている農地内において行われる客土その他の農地改良を行うこと。

(16) 宅地内の木竹を伐採すること。

(17) 農業用に栽培した木竹を伐採すること。

(18) 枯損した木竹又は危険な木竹を伐採すること。

(19) 森林の保育又は電線路のために下刈りし、つる切りし、又は間伐すること。

(20) 牧野改良のためいばら、かん木等を除去すること。

(景観保全地区内許可基準)

第5条 条例第5条第1項第1号に掲げる行為に係る同条第2項で定める基準(以下この条において「許可基準」という。)は、次のとおりとする。

(1) 当該建築物等の高さが13メートル(その高さが13メートルを超える既存の建築物等の改築(同一敷地内での改築に限る。以下同じ。)又は増築にあっては、既存の建築物等の高さ)を超えず、かつ水平投影面積が1,000平方メートル(その水平投影面積が1,000平方メートルを超える既存の建築物等の改築又は増築にあっては、既存の建築物等の水平投影面積)を超えないもの及びその形状が周辺景観に著しい影響を及ぼさないものであること。

(2) 建築物等の色彩が周辺景観に著しい影響を及ぼさないものであること。

(3) 学術研究若しくは公益上必要であるもの又は町長が特に認めるものについての許可基準は、次に掲げるものとする。

 当該建築物等の用途から必要最小限と認められるものであること。

 景観保全地区内に設置すること以外にその目的を達成することが困難であると認められるものであること。

2 条例第5条第1項第2号に掲げる行為に係る許可基準は、次のとおりとする。

(1) 所在地、名称、商標、営業内容その他の事業のために必要である事項を明らかにするために行われるもの又は土地、立木等の権利関係を明らかにするために行われるものにあっては、当該広告物等が次に掲げる基準に適合するものであること。

 表示面の面積が5平方メートル以下であり、かつ、同一敷地内又は同一場所内における表示面の面積の合計が10平方メートル以下のものであること。ただし、店舗、事務所、営業所、住宅、別荘、保養所その他の建築物等又は事業を行っている場所へ誘導するために行われるものについては、広告物の表示面積が1平方メートル以下であり、同一目的のものである複数の広告物等における表示面積の合計が10平方メートル以下のものであること。

 広告物等を設置する場合にあってはその高さが5メートル以下、広告物を掲出し又は表示する場合にあってはその表示面の高さが5メートル(建築物等に掲出し、又は表示するものにあっては、当該建築物等の高さ)以下のものであること。

 形状及び色彩(光源を用いるものにあってはその色彩を含む。)がその周辺の景観と著しく不調和でないこと。

 設置の目的及び地理的条件に照らして必要最小限であると認められること。

(2) 学術研究若しくは公益上必要であるもの又は町長が特に必要と認められるものについての許可基準は、次に掲げるものとする。

 当該広告物等の表示面積、表示面の高さが必要最小限と認められるものであること。

 景観保全地区内に設置すること以外にその目的を達成することが困難であると認められるものであること。

3 条例第5条第1項第3号に掲げる行為に係る許可基準は、次のとおりとする。

(1) 形状を変更する土地の範囲が必要最小限と認められること。

(2) 当該行為が保全地区の景観に著しい影響を及ぼさないものであること。

(3) 当該行為による土砂の流出のおそれがないこと。

(4) 学術研究若しくは公益上必要であるもの又は町長が特に必要と認めるものについては、前号の規定にかかわらず、景観保全地区内において行うこと以外にその目的を達成することが困難であると認められるものであること。

4 条例第5条第1項第4号に掲げる行為に係る許可基準は、次のとおりとする。

(1) 露天掘りによる鉱物の掘採並びに土石の採取については、次に掲げる基準に適合するものであること。

 自然的、景観的及び社会経済的条件に鑑み、掘採又は採取の期間及び規模が必要最小限と認められるものであること。

 当該掘採又は採取が保全地区の景観に著しい影響を及ぼさないものであること。

 当該掘採又は採取に係る跡地の整理に関する計画において、当該跡地の整理を適切に行うこととされているものであること。

(2) 学術研究若しくは公益上必要であるもの又は町長が特に必要と認めるものについては、前号の規定にかかわらず、景観保全地区内において行うこと以外にその目的を達成することが困難であると認められるものであること。

5 条例第5条第1項第5号に掲げる行為に係る許可基準は、次のとおりとする。

(1) 埋立てを行う水面の範囲が必要最小限と認められること。

(2) 当該行為が保全地区の景観に著しい影響を及ぼさないものであること。

(3) 学術研究若しくは公益上必要であるもの又は町長が特に必要と認めるものについては、前号の規定にかかわらず、景観保全地区内において行うこと以外にその目的を達成することが困難であると認められるものであること。

6 条例第5条第1項第6号に掲げる行為に係る許可基準は、次のとおりとする。

(1) 伐採の規模が必要最小限と認められるものであり、かつ、伐採後の植林等が適切に行われる計画となっているもの。

(2) 学術研究若しくは公益上必要であるもの又は町長が特に必要と認めるものについては、前号の規定にかかわらず、景観保全地区内において行うこと以外にその目的を達成することが困難であると認められるものであること。

(審議会の委員の任期)

第6条 審議会の委員の任期は、2年とする。ただし、再任を妨げない。

2 補欠の委員の任期は、前任者の残任期間とする。

(会長及び副会長)

第7条 審議会には、会長及び副会長1人を置く。

2 会長及び副会長は、委員の互選によってこれを定める。

3 会長は、審議会を代表し、会務を総理する。

4 副会長は、会長を補佐し、会長に事故あるとき又は会長が欠けたときは、その職務を代理する。

(会議)

第8条 審議会は、会長が招集し、その議長となる。

2 審議会は、委員の過半数が出席しなければ開くことができない。

3 審議会の議事は、出席者の過半数をもって決し、可否同数の場合は議長の決するところによる。

4 審議会の事務局は、かつらぎ町教育委員会生涯学習課に置く。

(その他)

第9条 この規則に定めるもののほか、この規則の施行に関し必要な事項は、町長が別に定める。

この規則は、公布の日から施行する。

(令和5年9月29日規則第67号)

この規則は、公布の日から施行する。

別表(第3条関係)

景観保全地区内行為(変更)許可申請に伴う添付図書

行為の内容

図書

分類

縮尺

数量

備考

各行為共通図書

事業計画(理由)


1


付近見取図

2,500分の1以上

1


平面図

200分の1以上

1


面積計算及び求積図


1


行為現場写真


1


その他町長が求める図書


1


建築物等の新築、増築及び色彩の変更

立面図(2面以上)

200分の1以上

1

着色及び各部分の仕上げ方法を記載すること。

外部平面図

200分の1以上

1

着色及び各部分の仕上げ方法を記載すること。

色彩の変更については、現在の色彩と変更後の色彩を判断できるように記載すること。

広告物の設置並びに形態及び色彩の変更

各面の立面図

200分の1以上

1

着色及び各部分の仕上げ方法を記載すること。

形態・色彩については、現在の形態・色彩と変更後の形態・色彩を判断できるように記載すること。

土地の形状変更

断面図

500分の1以上

1

現在の土地の形状と変更後の土地の形状を判断できるように記載すること。

鉱物の掘採及び土石の採取

断面図

500分の1以上

1

現在の土地の形状と掘採又は採取後の土地の形状を判断できるように記載すること。

水面の埋立て

断面図

500分の1以上

1

現在の土地の形状と埋立て後の土地の形状を判断できるように記載すること。

木竹の伐採

木竹の配置図

200分の1以上

1

伐採する樹木の判断ができるように色分けし、あわせて樹木名を記載すること。

伐採後の植林等の計画書


1


備考 この表において「外部平面図」とは、門、へい、垣、さく、よう壁、植栽、玄関回り、敷地内通路等の敷地内の外部構成を記載した平面図をいう。

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かつらぎ町歴史文化的景観保全条例施行規則

平成28年1月15日 規則第1号

(令和5年9月29日施行)