○かつらぎ町地域おこし協力隊起業支援補助金交付要綱
令和4年6月29日
告示第180号
(趣旨)
第1条 この告示は、地域おこし協力隊推進要綱(平成21年3月31日付総行応第38号)及びかつらぎ町地域おこし協力隊設置要綱(平成22年かつらぎ町要綱第69号)に基づくかつらぎ町地域おこし協力隊隊員(以下「隊員」という。)の定住を促進し、町の活性化を図るため、隊員の起業に要する経費に対し、予算の範囲内においてかつらぎ町地域おこし協力隊起業支援補助金(以下「補助金」という。)を交付することに関し、必要な事項を定めるものとする。
(定義)
第2条 この告示において「起業」とは、次の各号のいずれかに該当する場合をいう。
(1) 事業を営んでいない個人が所得税法(昭和40年法律第33号)第229条に規定する開業の届出により、新たに事業を開始する場合
(2) 事業を営んでいない個人が新たに法人を設立し、事業を開始する場合
(補助対象者)
第3条 補助金の交付対象者は、過去にこの補助金交付を受けていない者で、次の各号のいずれかに該当する者とする。
(1) 町内に住所を有する者で隊員の3年目の任期終了の日から起算して前1年以内の者
(2) 町内に住所を有する者で隊員の3年目の任期終了の日後1年以内の者
(1) 政治的又は宗教的な事業を行う者
(2) 暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律(平成3年法律第77号)第2条第2号に規定する暴力団(以下「暴力団」という。)又は同条第6号に規定する暴力団員(以下「暴力団員」という。)
(3) 暴力団又は暴力団員と密接な関係を有する者
(4) 風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(昭和23年法律第122号)に基づく届出を要する事業を営む者であるとき。
(5) 町税を滞納している者
(6) 前各号に掲げるもののほか、町長が適当でないと認める者
(補助対象事業)
第4条 補助金の交付の対象となる事業(以下「補助対象事業」という。)は、起業のために補助対象者が行う事業とし、次に掲げる要件のいずれにも該当するものとする。
(1) フランチャイズ契約若しくはチェーンストア又はこれらに類する契約に基づく事業ではないこと。
(2) 会社法(平成17年法律第86号)第2条第3号に該当する子会社でないこと。
(補助対象経費)
第5条 補助金の対象となる経費(以下「補助対象経費」という。)は、起業に要する経費(消費税及び地方消費税相当額を除く。)で、別表第1に定める経費とする。ただし、当該経費のうち国、県その他の機関等から補助金、負担金、その他これらに類する金銭又は物件(以下「補助金等」という。)をもって取得し、又は整備したものについては、当該経費から補助金等の金額に相当する金額を除くものとする。
(補助金の額)
第6条 補助金の額は、補助対象経費の10分の10以内とし、100万円を限度とする。ただし、補助金の額に1,000円未満の端数がある場合は、その額を切り捨てるものとする。
(補助金の交付要件)
第7条 補助金の交付の要件は、次に掲げるものとし、補助金の交付は隊員1人について一の年度に限るものとする。
(1) 町内に住所を有し、町内で起業を行うこと。
(2) 事業内容が、町の活性化に資するものであること。
(補助金の交付申請)
第8条 補助金の交付を受けようとする者(以下「申請者」という。)は、かつらぎ町地域おこし協力隊起業支援補助金交付申請書(様式第1号)に次に掲げる書類を添えて町長に提出しなければならない。
(1) 起業計画書(様式第2号)
(2) 見積書の写し又は金額を証明する書類
(3) 住民基本台帳法に基づく住民基本台帳(昭和42年法律第81号)の住民票の写し
(4) 町税納税証明書
(5) 補助対象事業の起業をするためにその他補助を受けている者は、その補助を受けていることがわかる書類の写し
(6) 補助対象事業の起業をするために金融機関から融資の決定を受けた者は、金融機関が発行する融資証明書の写し
(7) 暴力団等に該当しない旨の誓約書(様式第3号)
(8) その他町長が必要と認める書類
(審査委員会)
第9条 前条の規定による申請があったときは、補助金の交付事業として相応しいか否かを、かつらぎ町地域おこし協力隊起業支援審査委員会規則(令和4年かつらぎ町規則第24号)に規定するかつらぎ町地域おこし協力隊起業支援審査委員会(以下「審査委員会」という。)で審査する。
(補助金の交付決定)
第10条 町長は、審査委員会における審査及び意見を踏まえ、補助金交付の可否を決定し、かつらぎ町地域おこし協力隊起業支援補助金(変更)交付(不交付)決定通知書(様式第4号)により申請者に通知するものとする。ただし、補助対象事業を起業するためにその他補助を受けることが決定している者又は起業するために金融機関から融資の決定を受けた者については、審査委員会の審査を要しないものとし、申請書類をもって補助金交付の決定をするものとする。
(1) 補助対象経費の増額又は20%を超える減額をしようとするとき。
(2) 事業内容の重要な部分を変更しようとするとき。
(3) 補助事業を中止し、又は廃止をしようとするとき。
(実績報告)
第12条 補助事業者は、補助事業が完了したときは、かつらぎ町地域おこし協力隊起業支援補助金実績報告書(様式第6号)に次に掲げる資料を添付し、補助事業の完了の日から起算して30日を経過した日又は補助事業実施年度の3月31日のいずれか早い日までに町長に報告しなければならない。
(1) 事業報告書
(2) 収支決算書
(3) 補助金支出表
(4) 事業に係る経費の支払を証明する書類(領収書等)の写し
(5) 起業したことが確認できる書類
(6) その他町長が必要と認める書類
3 町長は、前項の交付請求書を受理した場合は、補助金を交付するものとする。
(補助事業完了後の状況報告)
第14条 補助事業者は、事業の完了した年度の翌年度から起算して3年間、補助事業の成果に係る毎年度の状況について、かつらぎ町地域おこし協力隊起業支援補助金に係る事業状況報告書(様式第9号)により町長に報告しなければならない。
(目的外使用の禁止)
第15条 補助事業者は、補助金を交付の目的以外に使用してはならない。
(指導監査)
第16条 町長は、補助事業の実施に関して必要に応じて検査し、指示を行い、又は報告を求めることができる。
(財産の管理)
第17条 補助事業者は、補助事業により取得し、又は効用の増加した財産(以下「取得財産等」という。)について、補助事業の完了後においても善良な管理者の注意をもって管理し、補助金の交付の目的に従ってその効率的運用を図らなければならない。
2 補助事業者は、取得財産等について、かつらぎ町地域おこし協力隊起業支援補助金取得財産管理台帳(様式第10号)を備え、適切に管理しなければならない。
(財産の処分の制限)
第18条 補助事業者は、取得財産等であって、次に掲げるものについては、町長の承認を得ないで譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならない。ただし、補助事業者が補助金の全部に相当する金額を町に納付した場合又は減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和40年大蔵省令第15号)に定められている耐用年数に相当する期間を経過した場合は、この限りでない。
(1) 不動産及びその従物
(2) 取得価格又は効用の増加価格の単価が50万円を超える機械及び重要な器具
(3) その他補助事業を達成するために町長が特に必要と認めるもの
4 町長は、前項の決定をした場合において、補助事業者に交付した補助金の全部又は一部に相当する金額を町に納付するよう命じることができる。
(交付決定の取消し及び補助金の返還)
第19条 町長は、補助事業者が次の各号のいずれかに該当すると認めたときは、補助金の交付決定の全部又は一部を取り消すことができる。
(1) 虚偽の申請その他不正行為によって補助金の交付を受けたとき。
(2) この告示及び補助金の交付要件に違反したとき。
(3) 補助金の交付決定を受けた日から3年以内に補助事業を中止したとき。
(4) 隊員退任後3年以内に、自己の都合により町外に転出したとき。
(1) 災害、疾病その他自己の都合によらず、やむを得ない事由があるとき。
(2) 前号に掲げるもののほか、町長が特に必要と認めたとき。
(関係書類の整備等)
第21条 補助事業者は、補助事業の実施状況及び経費の収支に関する帳簿その他関係書類を整備し、事業の完了した年度の翌年度から起算して5年間これを保管しなければならない。
(所管事務)
第22条 この告示に基づく補助金の公募及び審査委員会に関する事務は、産業観光課において処理する。
(その他)
第23条 この告示に定めるもののほか、この補助金の交付に関し必要な事項は、町長が別に定める。
附則
(施行期日)
1 この告示は、公布の日から施行する。
(新型コロナウイルス感染症等に伴う補助対象者の経過措置)
2 第3条第1項第2号の規定は、令和4年度に限り、町内に住所を有する者で隊員の3年目の任期終了の日後2年以内の者とする。
別表第1(第5条関係)
区分 | 内容 |
設備費 | 設備の購入、借用又は修繕に要する経費 |
機械装置費 | 機械装置の購入、借用又は修繕に要する経費 |
工具器具費 | 工具器具の購入、借用又は修繕に要する経費 |
建物費 | 建物の借用又は建築に要する経費 |
原材料費 | 原材料の購入に要する経費 |
外注加工費 | 外注加工に要する経費 |
委託費 | 試験検査委託費 |
人件費 | 人件費(人件費を除く補助対象経費の20%以内) |
専門家謝金 | 専門家指導の受入に要する経費 |
旅費交通費 | 旅費交通費 |
事務庁費 | 会議費 会場借上料 資料費 印刷費 原稿料 集計費 通信運搬費 光熱水費 消耗品費 雑役務費 |
広告宣伝費 | 広告宣伝に要する経費 |
その他の経費 | その他町長が必要と認める経費 |
備考
次に掲げる経費は対象としない。
・事業目的以外に使用する土地、建物、機械器具、自動車等の車両の賃借料及び購入費
・事業に係る土地の購入費
・法人役員及び事業主(生計を一にする家族を含む。)の人件費
・保証金、敷金、保険料、公租公課
・飲食費、奢侈、遊興、娯楽に要する費用
・その他、公的資金の使途として社会通念上、不適切と町長が判断する経費
別表第2(第9条関係)審査委員会 審査基準
1 | 地域性 | 起業の計画に、地域社会、経済、地域資源・文化などとの関連やニーズがある。 |
2 | 波及効果 | 起業の計画に、地域への波及効果(雇用、物流、経済、交流人口、ブランド化など)が期待される。 |
3 | 優位性 | 起業の計画に、地域で起業するメリットや性能・品質のすばらしさがある。また、計画を実行する技術やノウハウを有している。 |
4 | 市場性・将来性 | 商品やサービス等の顧客や市場が明確である。また、その特徴、動向、将来性を的確に捉えている。 |
5 | 実現可能性 | 起業のコンセプト及びその具体化までの手法やプロセスが明確であり、実現可能である。計画の実現に向け、関連知識の習得などの具体的な準備を進めている。 |
6 | 収益性 | 具体的な取引の見込みがあり、事業パートナーが明確であるなど、事業全体の収益性の見通しに妥当性や信頼性がある。 |
7 | 経営者としての資質 | 地域おこし協力隊として十分な実績があり、起業に対する熱意ややる気を持っており、経営能力も期待できる。 |
別表第3(第19条関係)
退任後に定住した期間 | 返還を求める額 |
1年未満 | 交付決定額の100分の100 |
1年以上2年未満 | 交付決定額の100分の75 |
2年以上3年未満 | 交付決定額の100分の50 |