病気について:結核

 結核は、結核菌という細菌が体の中に入ることによって起こる病気です。人が生まれてはじめて結核菌を吸い込んだ場合、10~15%の人はその後1、2年のうちに発病しますが、菌が冬眠状態でしぶとく体内に留まる人もいます。このようにして結核菌が体内に潜んでいる人が、その後何らかの都合で身体の抵抗力が落ちると、潜んでいた菌が活動を始め、結核を発病する恐れがあります。

 結核菌は主に肺の内部で増えるため、咳、痰、発熱、呼吸困難など、風邪のような症状を呈することが多いです。また、肺以外の臓器が冒されることもあり、腎臓、リンパ節、骨、脳など身体のあらゆる部分に影響が及ぶことがあります。特に、小児では症状が現れにくく、全身に及ぶ重篤な結核につながりやすいため、注意が必要です。

副反応について

 リンパ節の腫れや局所・全身の皮膚症状などの比較的軽度な局所反応は一定の頻度でみられます。

 また、重大な副反応として、稀に骨炎や全身性のBCG感染症、アナフィラキシーなどがあります。

 平成23年度は約100万人が接種しておりますが、定期のBCGワクチン接種に関する副反応報告数は94件で、リンパ節の腫れが52件と最も多く、次いで皮膚症状が25件報告されています。比較的重い疾患としては骨炎が7件、全身性のBCG感染症が1件報告されています。

コッホ現象

 BCGワクチンを接種してから2週間くらい経つと、針の痕に発赤や硬結が生じ、その後化膿してかさぶたを作ることがあります。このような反応は、BCGワクチン接種後には一般的にみられるものであり、特に接種後5~6週頃に最も強く現れるとされています。

 通常は、接種した場所を清潔に保つことでこれらの症状は治りますが、数ヵ月以上に渡りジクジクしている場合や、針の痕が互いに癒合して大きな潰瘍になってしまった場合には、稀に治療の必要がある場合もありますので医師の診察を受けてください。

 このような症状は、接種してから5~6週頃に最も強く現れるとされていますが、結核に感染している人にBCGワクチンを接種した場合、接種してから1週間~10日以内(多くの場合は3日以内)に同じような症状がみられることがあります。一種のアレルギー反応によるものと考えられていますが、このような現象を「コッホ現象」と呼びます。

 コッホ現象は結核菌に似た菌(非結核性酸菌)に感染した場合でも発生することがあるので、必ずしも結核に感染していることを意味するわけではありませんが、このような症状が発現した場合には、速やかに医師による診療を受けてください。

このページに関するお問い合わせ先

かつらぎ町役場 健康推進課 衛生係
電話:0736-22-0300(代表) ファックス:0736-22-6432
メールフォームからお問合せするこのリンクは別ウィンドウで開きます

最終更新日:2021222