近年、他県においてはツキノワグマによる痛ましい死亡事故が発生しておりますが、当町でもツキノワグマの目撃情報が寄せられています。

今後、秋から冬にかけては、クマは冬眠に備えてエサを求めて活発に活動します。山菜取り等、山に入る際には以下のことなどに十分注意してください。

※ 和歌山県に生息するツキノワグマは、紀伊半島の地域個体群として絶滅のおそれのある希少動物に指定され、狩猟を禁止しています。

クマ(ツキノワグマ)とは

  1. 日本には2種類のクマが生息し、「ヒグマ」は北海道のみに、本州・四国では「ツキノワグマ」が生息しています  (九州では絶滅と推測されています)。
    ツキノワグマは全身黒褐色ですが、名前の由来通りほとんどの個体に胸に白い半月状の模様が見られるのが特徴です。
    ヒグマに比べてツキノワグマは元来、臆病で警戒心も強く、好んで人間に近づくことはありません。聴覚と特に敏感な嗅覚で、人間より先にクマの方が気付いて避けようとすることなどから、キャラクターやマスコットでは温和なイメージを持たれていますが、不意に人間と鉢合わせてしまった場合、クマの方も人間を恐れて、強い力と鋭い鉤爪、大きな歯で攻撃を仕掛けてくることがあります。
  2. クマの状態にも3種の特に危険な状況があるといわれます。
    (1)クマは単独または子連れで行動することが多いのですが、子連れの親グマはとても神経質で危険です。子グマを見かけても近辺に親グマが居るはずなので、近寄ってはいけません。
    (2) 秋に発情期を迎えた雌グマ。雄グマが周りにいるかもしれないことと興奮しているおそれから危険です。
    (3) 手負い状態のクマ。気が立っていることから大変危険です。
  3. イメージから行動は鈍そうに思いがちですが、人間より速く走れ(時速40km以上)ますし、木登りも得意で、泳げます。
  4. 秋は木の実(特にどんぐり)や柿等の果実、夏は昆虫等も食べます。アニメにもありますが、蜂蜜は本当に大好物です。

クマに出会わないためには

  1. 出没情報が寄せられた箇所へはなるべく近づかないようにしてください。(※以下に目撃地域での注意例を挙げます。)
  2. 夜間や早朝の薄暗い時間帯は出会う可能性が高くなりますので、その時間帯に外出される場合は注意してください。
  3. 山に入る時は、できるだけ複数で行動しましょう。また、クマに人間の存在を知らせるため、大きな音の出るクマ鈴を身につけたり、ラジオを鳴らして携帯するなどしてください。
  4. 山と繋がっている林の中や、川沿いの薮、見通しの悪いところや沢などの狭い箇所といった隠れ場になりそうなところには注意を払いましょう(水音がする場所は接近するまで物音が聞こえない場合もあります)。また、山菜取りなどで夢中になっていると気づくのが遅れることも考えられますので、時々周囲に注意を払い、特に笹薮の中などに黒毛の大型獣が見えないか警戒してください(クマの特徴は頭部が大きく、耳が丸く、尾が短く目立たないことです)。
  5. もし山の中でクマの姿や足跡を見つけたら、入山を取り止めて、そっと引き返してきてから当該市町に連絡してください。

皆さまのご協力よろしくお願いします。

もしクマに出会ってしまったら

クマを驚かせるのは、クマの防御反応を引き起こすため最も危険です。
動揺するのは無理もありませんが、急な動作や、背中を見せて走って逃げるのは厳禁です。クマは本能的に背を見せ逃げる獲物を追いかける習性がありますし、人間より速く走れます。
難しいとは思いますが、先ずは落ち着いてください。

また、俗説で言われるいわゆる「死んだふり」は効果はありません。
そもそもクマは腐りかけの肉でも食べます。

遠くにクマがいることに気が付いた場合

遠くにいるだけなら心配はないので、そっと静かに立ち去りましょう。また、距離があるからと騒いだり、走ったり、写真を撮るためにとフラッシュを焚くなども万一のため慎みましょう。

近くにクマがいることに気が付いた場合

慌てずゆっくりと、敵意を表さないようにクマを見ながら、背中を見せずに、クマを興奮させないようにそっと下がっていきましょう。

また、こちらに来そうな素振りがある場合、もし手持ちの荷物等があれば、クマは最初に投げられたものに噛みつきに行く習性があるようなので、あらぬ方向に荷物を投げ、距離を稼ぐことで互いの興奮を鎮めるのを試みて、背中を見せずにゆっくり離れましょう。

クマを引き寄せないために

  1. 野外活動での場合、地勢(上述でのクマの居そうな箇所)と、食べ物を置いておく管理場所の関係に留意しましょう。
  2. 生ごみや残飯、農産物残渣等を野外に捨てないでください。
    これは、クマに限らず、他のイノシシ・シカなどの野外鳥獣に関しても、餌付けしているのと同じことです。
    ※野生鳥獣も人間が食べるものは(塩分の加減からか)やはり好むようです。
  3. 樹園地などの柿や栗は取り除いておきましょう。
    特に山のどんぐりが不作の年などは、採餌の捜索範囲を広げますので、柿や栗の実を狙って人里に降りてくるおそれがあります。

もし、クマを目撃・足跡を発見した場合はご連絡ください。

(お願い) もし、クマを目撃・足跡を発見した場合は、下記までご連絡ください。

  • かつらぎ町役場産業観光課 電話番号 0736-22-0300(代表)
  • 伊都振興局健康福祉部橋本保健所 電話番号 0736-42-5443
  • 和歌山県警察かつらぎ警察署 電話番号 0736-22-0110

<参考> 和歌山県のツキノワグマについて

和歌山県環境生活部環境政策局環境生活総務課 自然環境室へのリンクこのリンクは別ウィンドウで開きます

このページに関するお問い合わせ先

かつらぎ町役場 産業観光課 林業振興係
電話:0736-22-0300(代表) ファックス:0736-22-6432
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最終更新日:2021222