クビアカツヤカミキリとは?

○特徴

主に中国、モンゴル、朝鮮半島、ベトナムに生息している特定外来生物で成虫の体長は2~4cmほど。黒いつやのある体と赤色の胸部が特徴でモモ、スモモ、ウメを好み、幼虫が樹木内部を食害し枯死させる(幼虫期間は2~3年)。粗い樹皮やコケなどの着生植物が繁茂した部分などの隙間に産卵し、孵化するとない樹皮を食い荒らしながら樹木の内部に向けて食入し、蛹室を形成する。

○生活環(幼虫期間を2年と想定した場合)

・5月下旬~8月にかけて成虫の発生・産卵
・3月末~10月にかけて幼虫の摂食、孵化、羽化
・11月~3月中旬までは活動休止期

○見つけ方

園地を見まわり、フラス(木くずと糞の混合物)を探す。株元だけでなく地上3m、直径5cm程度の枝まで注意して観察する。

 

かつらぎ町のクビアカ被害状況

○令和3年度 177本

○令和4年度 372本

○令和5年度 310本

○令和6年度 649本

かつらぎ町の被害・警戒レベルは0~4の5段階のうちMAXのレベル4であり、現段階での根絶は困難な状況。防除及び被害拡大防止を徹底することで密度の低下を目指し、長期的な対策を継続することが重要。

 

防除対策について

クビアカツヤカミキリを見つけた場合

幼虫、成虫にかかわらずその場で捕殺する。

※生きたまま持ち帰ったり、飼育・販売することは法律で禁止されており罰則の対象となります。

幼虫の掘り取り

作業:フラス排出場所を見つけ、ドライバー等で巣穴に沿って表皮をはがし、針金等で掻き出して捕殺する。

時期:4月〜11月

※過度な掘り取りは樹体を傷めるリスクがあるため、注意が必要

ネット被覆

作業:目合い4mm以下の丈夫なネットをホッチキスなどを用いて樹幹に2重に巻きつける。

 設置後週2〜3回を目安に見回りを行う。ネットと樹幹の間に隙間を空けておくのがポイント

効果:羽化して出てきた成虫の脱出を妨げ、他の木への移動を防止する。

 メス成虫による産卵を防止する。

時期:10月〜翌年5月(成虫発生前までに)

成虫脱出孔の封鎖

作業:羽化に向けて作られる脱出予定孔に細い木の枝や硬い粘土などの詰物をする。

効果:蛹室で羽化した成虫が出られなくなり樹木内部で死滅する。

時期:12月〜翌年4月

薬剤の散布

作業:薬液を樹幹もしくは木全体に複数回吹きかける。

効果:成虫の体に付着もしくは水分と一緒に取り込まれることで駆除できる。

期間:6月中旬〜8月上旬(特に6月下旬~7月下旬が重要)

 最新の登録情報は農薬登録システムで確認

スプレー剤等の注入

作業:フラス排出孔に溜まっているフラスを掻き出しロビンフッド等の薬液を噴出させながらノズルを差し込んでいく。1週間後フラスが出ていないか確認し、あれば再度繰り返す。

効果:幼虫に対して効果的であり、食入初期であればなお効果的。

時期:4月〜11月(掘り取りと同時に行うとよい)

伐採・伐根

作業:被害木を切り株を極力残さないようにできるだけ地際で伐採し、伐採木は破砕(10mm以下)もしくは焼却処分を行う。被害の大きい枯死・衰弱した木を早期伐・伐根する。(伐根できない場合切り株をビニールシートで2年間被覆する。)

効果:樹木内部にいる個体を一斉に駆除できる。衰弱した被害木の倒木や落ち枝を防止する。

時期:9月〜翌年4月(成虫の脱出時期を避ける)

このページに関するお問い合わせ先

かつらぎ町役場 農林振興課 林業振興係
電話:0736-22-0300(代表) ファックス:0736-22-6432
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最終更新日:2025102